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第14話 それ、俺の匂いを覚えてるってことじゃないか?

last update publish date: 2026-09-22 15:26:55

第14話 それ、俺の匂いを覚えてるってことじゃないか?

 記録会が終わって三日。

 俺の日常は、少しずついつもの形へ戻り始めていた。

 朝は講義へ行き、昼は陽菜や千紗と学食で食べ、空き時間があれば図書館へ寄る。フェチ研には入っていない。そこは重要なので何度でも言うが、俺はまだ入っていない。

 ただし、入っていない割には部室へ行く回数が増えている。

「それ、もう入ってるのと同じじゃない?」

 神崎先輩にそう言われた時は全力で否定した。

「違います。毎回来るよう仕向けられてるだけです」

「誰に?」

「主に先輩と陽菜」

「私も?」

 陽菜が自分を指差す。

「お前が一番だろ」

「そんなことないよ」

「この前なんて『唐揚げ定食おごるから来て』って言ったじゃん」

「実際おごったでしょ」

「そういう問題じゃない」

「じゃあ何が問題なの」

「買収されてるみたいで嫌なんだよ」

「でも食べた」

「……食べた」

 その時点でかなり負けている気がした。

 そして今日も俺は、フェチ研の部室にいた。

 長机の中央には、小さな紙が山のように積まれている。

 神崎先輩が大学構内で集めた「落ち着く匂いアンケート」らし
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